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【イベントレポート】SYMMETRY LIVEを開催しました(前半)

こんにちは!シンメトリーの広報担当 田澤です!
6月30日にオンラインで実施した「SYMMETRY LIVE #1 オープンデータを活用したデジタルツイン構築」のイベントレポート(前半)をお届けします!

 

今回のイベントは、シンメトリーが新たに提供開始したサービス「SYMMETRY Digital Twin Cloud(シンメトリー・デジタルツイン・クラウド)」のリリース日に合わせた開催となり、多くの方に参加していただきました。

ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

 

さて、ここからはイベントを振り返ります。

イベント前半では、シンメトリーの沼倉からデジタルツインとは何か?という導入部分から、オープンデータを活用したデジタルツイン構築について説明しました!


 

デジタルツインの概念はいまだに曖昧。だからこそ急成長する市場

SYMMETRY LIVE 沼倉

デジタルツインとは現実世界にある情報をIoTなどで集め、それらのデータを元に仮想空間でリアル空間を再現したものです。

デジタルツインが広がってきた背景には、CPUの処理能力の向上、IoTセンサー・デバイスの増加、物理空間で得られるデータを取得しやすくなったこと(点群データ、CADデータ、GISデータ等)、5Gの台頭などが挙げられます。

プロダクトを作るために活用されてきたデジタルツインでしたが、社会生活などのデータが取得可能になった今、現実世界の事象をデジタルデータ化し、サイバー空間で構築したデジタルツインを分析・予測するというサイクルを回すことが可能になりました。これを「空間・都市型デジタルツイン」と言います。

持続的に、より最適化するために活用される空間・都市型デジタルツインは、登場してきたばかりで、どういう概念で、何を指すのか、何に使うのかなど曖昧です。

空間・都市型デジタルツインの図

半年に一度シンメトリーが公開しているカオスマップも、新しいサービスや考え方が次々に登場しており、追いついていないという状態です。デジタルツインの市場が急速に成長している証とも言えます。

デジタルツイン カオスマップ


「オープンデータ化の波」と「データの民主化」

デジタルツインを構築するためのデータの一つとして注目が集まっているものが「オープンデータ」です。

国土交通省が公開した3D都市モデル「PLATEAU」は、非常に高精細で、日本全国をカバーしています。一番のポイントはインターネットで公開されており、誰でも自由に使える点です。都市モデルを開発するコストは非常に高いため、無料で商用利用可というのは衝撃的でした。(参考:PLATEAU

オープンデータが進む根底には、国の取り組みが大きく関係しています。国は、データ活用による新規産業の創出やアプリケーションの開発、日本の持続可能な社会をどう実現するかというイノベーションの創出を目指し、オープンデータ化を推進しています。(参考:政府CIOポータル

オープンデータ基本指針

DATA.GOV(米国)、DATA.GO.JP(日本)などのオープンデータのほか、企業が提供する気象や交通などのデータも世界的に増えてきました。

オープンデータの例

今まではデータは秘匿する・抱え込むことで価値があるとされてきましたが、インターネットの普及とともにソフトウェアの連携によるメリットが生まれ、オープンデータ化が進んでいます。データをオープンにすることで新たな価値を生み出そうとする動きが活発になるほど、デジタルツインは加速していきます。

今後起きるのは、データがオープンになり活用されていくこと(=データの民主化)です。

データの民主化によって、生まれる市場こそデジタルツインやスマートシティの時代に登場する新たな市場だと言えるでしょう。


オープンデータはこう使う!データ活用によるデジタルツイン構築

企業や自治体がオープンデータを活用する場合、以下のような課題がありました。

  • 多種多様なデータを変換、接続する手間がかかる
  • データ分析には専門のアナリストが必要
  • データの可視化・共有は簡単にできない

これらの課題を解決するのが、SYMMETRY Digital Twin Cloudです。

デジタルツインで必要になる様々なデータと、オープンデータやAPIに接続し、独自のデジタルツインを構築できます。

(主な特徴)

  • 多種多様なデータの変換・接続
  • パートナー企業が提供する解析エンジンを使った分析・シミュレーション
  • マルチデバイス対応

SYMMETRY Digital Twin Cloudシステム全体図


先行して取り組んだデジタルツインに関する事例を紹介します。

① 梓設計

HoloLens2を使用し、デジタルツインを活用した施設維持管理システム(リリース情報)梓設計に設置されているセンサーから酸素、二酸化炭素、温度等の環境データを取り込み、可視化

梓設計×SYMMETRY

 

② 名古屋鉄道グループ

タクシーに搭載したLiDARとドライブレコーダーのデータを使用した空間の事象検索

点群データによる三次元空間事象検索(名古屋鉄道グループ×SYMMETRY)


R&D部門で研究している技術を紹介しました。

① フィジカルとデジタルの双方向のデータ反映・共有

フィジカルとデジタルの双方向のデータ反映・共有

 

② 大容量点群とハザードマップによる洪水可視化とクラウドレンダリング

大容量点群とハザードマップによる洪水可視化とクラウドレンダリング

 

↓R&D部門の発表は、ぜひ動画でもご覧ください↓

 


 

↓イベント前半の動画はこちらからご覧いただけます↓

 


 

イベント後半では、オープンデータを活用したデジタルツインの取り組みをテーマに、業界を牽引する企業・自治体の方々とパネルディスカッションを行いました。

登壇各社の取り組みの他、ディスカッションの内容は、後半のレポートで!